顔にケガをした。
縫わなきゃいけない。
どこに行けばきれいに縫ってくれるのか?

答えは形成外科です。

形成外科の医者は、『きれいに治す事しか頭にありません』、と言えば言い過ぎですが、
きれいに治せない医者は形成外科医ではありません。
医者になった時から『早く、きれいに治す』ことを頭と体に叩き込まれます。
そりゃ、全身管理や機能的なことも勉強しますが、
形成外科の神髄は『きれいに』です。
早く治すのも大事なことですが、それもきれいに治すため。
治るのに時間のかかった傷は、決してきれいには治りません。

創傷外科学会とは、そんな形成外科医が
ケガや傷をどうすれば『早く、きれいに』治せるかを研究する学会です。

自分たちで研究するだけでなく、一般の人たちに
『早く、きれいに』治すためには形成外科に行けばいいと知らしめるという事も、
創傷外科学会の大きな使命です。
いまだに傷を治すのは形成外科だという事をご存じない方がたくさんいらっしゃいます。

もう一つの大きな使命は、形成外科以外の外科系の先生に
ケガや傷を『早く、きれいに』治す方法を伝えることです。
これがなかなか難しい。
そんな事には興味のない先生方もいらっしゃるし、
今まで50年、100年と、『あたりまえ』の治療として信じられてきた方法を
変える事に抵抗のある先生方も多いようです。

なかなか前途多難ですが、我々のような最前線(末端?)の開業医がいい結果を出して、
一般の方々に「形成外科で治療したらこんなにきれいに治った」 と言っていただく事も、
『ケガをしたら形成外科』と広く認識していただくのにお役に立てる方法かと思います。

偉そうな事を書いてますが、ボクとしては単純にきれいに治すのが好きなんです。